大峰 沢登り

大峰の沢登り 上多古谷~阿古滝谷~山上ヶ岳

投稿日:2016年9月17日 更新日:

この夏、地元六甲山の沢をいくつかやってちょっと自信もついてきたので、
いよいよ大峰の本格的な沢に初挑戦!初級じゃちょっと物足りないので、中級でええか~と軽い気持ちで上多古谷に行ってみましたが、もうあれですね、六甲の沢と比べるのが間違ってますね。何回か死ぬ思いしました。(´д`;)

 

北和田口バス亭で降りて、少し手前のここから左へ。

 

大峰ブルーきれい。

 

ここを右に。

 

 

熊が怖いので、ここから熊鈴をつける。

 

 

はい、林道終点まで来ました。ここで装備をととのえてから進みます。

草で隠れてましたが、この金網の橋を渡る。

 

洞窟の様な岩のすきまを通る。

 

最初に見えるのが天竜の滝。高巻きます。

このあたりで下におりすぎて、怖いところをトラバースするはめに。

 

この前を通る。

 

沢に下ります。

 

 

きれいなキノコ。

このへんで泳いで無駄に体力を使ってしまった・・・

 

 

まだ穏やかな沢歩きです。

こんな倒木がごろごろしてます。

さっきの泳ぎで疲れたので、この辺で泊まって帰ってもいいかな・・・と思い始めてました。

 

ようやく来ました、多古ノ滝。ここまできたら引き返すわけにはいかん!

右から登る。

 

双竜ノ滝。これも登れるみたいですが、荷物が重いので無理せず高巻きます。

 

滝の左岸、少し戻って草付きを登り、左の踏み跡に入る。

 

 

双竜ノ滝の落ち口。

続いて洞門の滝が見えてきたが・・・でかい!

 

近づくと凄い水しぶきと風圧で圧倒される!

このサイズの滝の真下に行くことなんてないからな~

 

正面の壁を登る。上に残置ハーケンとスリングあり。

ホールド、スタンスは沢山ありますが、濡れてるので慎重に行かないと、滑ったら終わりです。

 

そこから右へ登って滝の右岸へ取り付く。

 

洞門の滝の高巻き道。

 

上の踏み跡に入ってしまったので、微妙な足場をへつって行くことに。右下のロープのところが下の道。

 

幸次郎窟。デカいゴルジュ!奥の滝に行くには泳がないといけないので、時間もおしてるし残念だけど行かずに高巻く。

 

 

少し戻って右の草付きの急登から岸壁のトラバースに入る。

少し上がったところの左の踏み跡はゴルジュ左岸の岩場に出てしまいそうなので、もう少し上がったところの左の踏み跡に入る。

テープあります。このルートは全体的にテープが少ないので、見ると安心します。

 

おいしそうなキノコ。

 

高巻き中。

微妙なトラバース。足滑らせたら終わりです。

 

上の滝も一緒に高巻く。

どこで降りたらいいのかわからないので、下を気にしながら進む。

 

 

かなり深そうな釜です。

その上に滝。ここが例の8m斜瀑かな。ここは登ります。

荷物背負ってだとキツいので、ロープだけ持って登ります。

滝の右岸を登っていきますが・・・

なんとか登れた(´д`;)。ホールドは少なく、足場もつま先がギリギリかかるところやワラジの摩擦だけで乗り越えるところばかり。

滝上の木にロープを付けて懸垂でおります。

荷物を背負って登り返す。軽量化のためアッセンダーは持ってきてないので、プルージックで結んでおく。

今回一番の難所だった、煙突の滝の高巻き。奥の煙突の中に滝がちらっと見えてますが、ここも近づくには泳がないといけないのでやめときます。

少し戻って左の巻き道へ。

持っててよかったゴルジュライト。傾斜70度ぐらいありそうな草付きのトラバースも、これがあるおかげで何とかなりました。

これ、すぐ右が煙突。足滑らせたら数十メートル落ちて滝壺にダイブです。この上もほぼ垂直の岩場を木の根っこやら、砂の付いたホールドを掴んで登る。メッチャ怖い(T_T)。その後は一旦左のリッジを登りきってやや緩めのトラバース、適当なところで沢に戻る。

ここフリーで登りましたが、木が適当な間隔であったので、Z法で2回登ることになってもロープ出しとくべきだったなと思いました。落ちたら確実に死んでますから。

さらに上流へ。右が多治良淵の滝。

深い淵。滝も登って登れないこともなさそうですが、右から高巻く。ここも岸壁がかなり高いので、それ以上に高巻いて滝が完全に見えなくなるので、どこで降りるのかが分かりづらい。

へんなキノコ。

ちょっと穏やかな沢になってきました。

ここは左から、倒木と岩の隙間を登る。

カエルも多い。動きがのっそりしてます。

倒木の上を歩く。

二股です。右が竹林院谷、左が本谷のほう。ここ最初、遡行図をみてもなんか違うような気がして、本当に左に行っていいのか分からずうろうろしてました。素行図にない滝があったりしたので。

岩場を乗り越えていきます。しかし本当にルートあってるのか?

ルートが合ってるかわからず、時間も夕方、このまま進んでもし滝のど真ん中で日が落ちたらしゃれにならないので、結局二股に戻ってビバーク。まるで整地されたかのような畳6畳分ぐらいのスペースがあり、軽量化のためストック持ってきてないのでロープでツェルトを張る。つぶれてますが、こんなんでも中で食事作るぐらいはできます。

翌朝、雨(T_T)。かなり気が滅入ります。

じつはサイフをズボンのポケットに入れたまま忘れてて泳いだりしてたので、サイフに入ってた諭吉と英世がみごとにずぶ濡れで、しかも皮のサイフの色が移って黒ずんでしまい、ツェルトの中で並べて一晩乾かしてました(^_^;)帰りの銭湯とJRの券売機にも通らなかったです。

薄暗い中、増水した沢を登ります。雨降ってて一眼レフをザックにしまっているので、若干登りやすいですが、前日は膝下ぐらいの水量が腿ぐらいまで上がってたので焦る。もともとワラジなので雨降っても問題なく登れるんですが、心理的なプレッシャーで吐きそうでした。

ようやく阿古滝に出ました!

とりあえずここまでで難所は終わり、あとは登山道になるはず。

写り悪いですが、かなりの水量です。水しぶきと風圧を浴びて滝を十分に堪能してから行きます。

左に下りて岸壁を迂回して登り返す。

沢に出ましたが、ここでちょっと迷いました。阿古滝を左から高巻いたはずなのになんで水が左に流れてるねん?って混乱しましたが、コンパスで方位を確認して右上に登るとテープがあり、テープ伝いに進む。

ここが阿古滝の落ち口。渡渉してテープを頼りに急登へ。

でかいサルの腰掛。

阿古滝道は尾根を直登するルートなのでしんどい(´д`;)熊居るかもしれないので、ハーケンを鈴代わりにカランカランいわせながら歩きました。テープは等間隔にあるので迷わずに進めます。

涼しくて気持ちいい~

やっと奥駆道に出ました\(^o^)/

道が小川になってる。もう沢登りはええっちゅうねん!

こういう尾根道、気持ち良いわ~

大峯山寺に来ました。

横のベンチで装備を解除。お堂の中からすごく良い匂いがしてて癒されました。

大峯山寺の門。

靴だと滑りそうな木の階段も、わらじだと全然滑りません(^_^)

洞辻茶屋。

営業してますが、素通りします。

清浄大橋まで来ました~

ゴロゴロ水。おいしかったです(^_^)

 

とりあえずまとめ。

<アクセス>
大和上市駅前からバスで北和田口へ。このバスが一日1本、朝8:30なので逃したら終了です(^^)
バスを降りてから林道終点まで歩く。装備を整えて踏み跡へ。

最初の天竜の滝15mはとても登れないので左から高巻く。
そのあと小さい滝も一緒に巻く。

<多古ノ滝 8m>
右から登る。特に問題なし。

<双竜の滝 10m>
右から大きく高巻いたけどよく覚えてません・・・そのあとの滝の恐怖でこのへん記憶があいまいです。

<洞門の滝 43m>
滝壺まで行って、滝の正面の壁を登って右岸の巻き道にはいる。
途中上の道と下の道とがあり、上の道を行ったら足場が切れててちょっと怖かった。

<幸次郎窟 奥に15m滝が2つ?>
大きいゴルジュ。奥の滝へは泳がないといけないので、行かずにちょっと戻って右から高巻く。
ある程度登ってから岸壁沿いに結構長いトラバース。

<斜爆 8m>
ここは登りました。ロープだけ持って空身で登って、懸垂で下りたあと荷物を背負って登り返し。微妙な足場をなんとか登りきる。

<煙突の滝 20m>
右岸の高巻き。今回の一番のハイライト。ほぼ垂直の道、右は煙突。正直、2度とやりたくありません(´д`;)

この時点で足がガクガクになってたので(足がガクガクになるのって何年ぶりやろ)
その後の小滝を登ったり巻いたりでかなり時間を食う。
竹林院谷出会いから阿古滝谷のほうへ何本か滝を超えて進むがすでに夕方、あとどのくらいあるのか見当もつかないので懸垂で戻り、この日は諦めてビバーク。湿度100%のツェルトの中、近くに3本滝があるためゴーという水の音でほとんど寝られず(T_T)。

翌朝、天気持ってくれよ~との願いもむなしく、ツェルトを叩く雨音に絶望的な気分になる。まぁどうせ水に入るから降っても一緒やろ、と無理やり頭を切り替えるが
ツェルトを出て目に入る、3本の滝と増水してゴウゴウと流れる沢を見て
雨の中、これから登る未知の領域を行くことに気持ちが萎えそうになる。

最初の巨岩は右から超え、滝2つは右の岩の隙間をボルダリング。その上少し大きめの滝に流れ込み2股の左が阿古滝谷になる。

なんとか阿古滝にたどり着く。思わず「よっしゃぁキター!!」と声に出てしまいました(*^_^*)。

阿古滝からは左へ下りたあと登り返して岸壁を迂回し、右手のテープから尾根に入る。しばらくテープを頼りに進むと阿古滝の落ち口に出るので、渡渉してテープを辿って尾根道へ。急登を登り詰めると奥駆道にでて、あとはよく知った道を下山。

山上ケ岳直下の沢だけに、まさに沢登り修行でした。ま、時期的に今年はもう沢は終わりなので、これからしばらくは安全なハイキングに戻りたいと思います(^_^)。

 

-大峰, 沢登り

執筆者:


  1. 枦川孝一 より:

    よーやりましたなあ、ちょっと聞きたかったんですけど、ビバーク辺りのことなんですが、ビバークを決めたのは二股で迷って結局、引き返すことになったからと、あったと思うのですが、翌日、正規ルートにはちゃんと戻れたのですか?

    実はこのお盆、偶然ですが、大嶺の双門の滝にて、その下山中、道迷い、滑落、遭難でしょうか、とにかくえらい目に遭いまして、ただ今、療養しながら事故についての検証を試みています。参考になれば、と思いコメントさせていただきました。よろしければ教えていただきたいと思います。

    • harity harity より:

      双門の滝で遭難ですか、それは大変でしたね。

      上多古川の二股では、小滝が連続している場所で夕方5時になったので、
      それ以上進んでもビバーク適地があるかわからないので
      進むよりは戻ったほうがいいと判断して二股まで戻ってビバークしました。

      翌日は二股から阿古滝谷を登り返したのでルートはずっと正規ルートを進んでたことになります。

      ルートに悩んだのは、むしろその後の尾根に出てからですね。しばらくコンパスと地形図を睨みながらさまよってました(^^;)

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ほぼ毎週六甲山を地下足袋でうろうろしてます。
ハイキング、沢登り、クライミング、トレランなど、色々やってます。
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